こんにちは。年明け以来のブログ更新です。
売出物件を見に行ったり、保有物件の管理会社を訪問したりなど、ネタがないわけではないんですが、記事化する意識が低くなっています💦
ちなみに、日本株・投資信託&配当金については、大きく動かすことも減ってきているので、今後はまとめて奇数月の月初に記事を書こうかと思います。
さて、今日のお題ですが、自己資本収益率(ROE)って言葉を聞いたことがありますか?個別株の企業分析をされていたりすると、出てくる単語です。計算式としては、こうです。
ROE=当期純利益÷純資産(自己資本)×100(%)
一般的には、その期間において10%以上であれば優良な企業とされていますが、日本企業は自己資本比率が高い(借入比率が低く、手許現金や固定資産等を多く保有しているのに、社債や融資残高は低い等)ため、平均5%程度なようです。
例えば、純資産(資本金)1億円で当期純利益が1000万円なら、ROE=10%となるわけです。
これを不動産賃貸業に当てはめて考えてみます。つまり、自己資本=頭金等の自己資金、他人資本=融資等の借入金ですね。ただし、個人の場合、所得税・住民税・社会保険料は千差万別でしょうから、当期純利益を税引き前キャッシュフローに置き換えます。
ケース1・全額現金で仕上げた中古戸建(賃貸01)
金額 | 備考 | |
自己資本 | 9,500,000 | |
うち購入金額 | 5,500,000 | 購入諸費用込み |
うちリフォーム費用 | 4,000,000 | フルリノベ |
賃料/年 | 1,200,000 | 月額10万円 |
ランニングコスト/年 | 45,000 | 固都税、火災保険等 |
経費率/年 | 3.8% | |
粗利益/年 | 1,155,000 | |
2020年度自己資本収益率 | 12.15% | 粗利=キャッシュフロー |
自己資本回収率 | 18.2% | 18カ月 |
総回収金額 | 1,730,000 | 30か月想定288万円 |
楽待のTwitter企画で最優秀賞を受賞したリノベ戸建です。全額キャッシュで仕上げたので、レバレッジも何もありませんが、毎月1%ずつ投下資本を回収しているような感じです。100か月もの間、退去も何もなければ最高なんですが、いずれ屋根とか外壁とかを塗装しなくてはいけないでしょうし、6年目あたりにオーナーチェンジで売却も一つの出口戦略でしょう。
まずは、リフォーム費用の回収が第一目標です。3年半として、のこり2年。また特筆すべきは、年間経費率が驚きの3%台です。木造築古で土地もさほど広くないため、経費のほとんどを占める固定資産税がとても安いですね。
年間12%の収益率なら悪くはないですが、いつ幾らで売却するかで最終成績が良くも悪くもなりますので、その時期までは回収率を上げる努力をしていきます。
ケース2・信金融資利用の郊外アパート(賃貸04)
金額 | 備考 | |
自己資本 | 5,800,000 | 購入金額2,100万円 |
うち購入頭金 | 5,800,000 | 購入時諸費用込み |
うちリフォーム費用 | 0 | 満室状態で購入 |
賃料/年 | 2,200,000 | 月額20万円×11カ月 |
ランニングコスト/年 | 400,000 | 固都税、火災保険等 |
融資返済/年 | 790,000 | うち利子35万円 |
経費率/年 | 34.1% | 経費合計40+35=75万円 |
粗利益/年 | 1,450,000 | 220-75万円 |
キャッシュフロー/年 | 1,010,000 | 220-119万円 |
2020年度自己資本収益率 | 25.0% | 粗利ベース |
17.4% | CFベース | |
自己資本回収率 | 17.4% | 11カ月・CFベース |
総回収金額 | 1,010,000 | 23か月想定210万円 |
こちらは、2020年1月に購入した一番保有期間が短い物件です。地元信金の融資を受けて、購入しました。(金利2.5%・25年返済)
金利やCATV&NET使用料、管理費などにより経費率が30%台となっています。金利を除いた経費率は18%とそれでも高いですが、自己資本収益率は粗利ベース、CFベース共にケース1を上回っています。レバレッジの効果と言えます。初年度のペースでいけば、元本返済分を含めた粗利ベースでは何と4年、CFベースでも5年強で自己資本は回収できます。ただ、そのころまでには退去や外壁修繕の時期が来ているでしょうから、想定回収期間は6-7年といったところでしょう。
賃貸01と比べ、10年以上築年数が新しく、また収益率が5%以上高い状態を維持することも可能な物件と見ています。10年以上の長期保有を前提としつつ、市況次第では売却することで、利益確定をしたいと思っています。
まとめ
現在保有している4物件の合計キャッシュフローは約600万円でした。減価償却などもあり、2回の確定申告においては、ともに所得税還付を受けていますので、そのまま税引き後利益と言っても差し支えないでしょう。18カ月の実績としては、想定通りうまくいっているほうだと自負しています。
今回の記事は、楽待の実践大家コラムからインスピレーションを得て、書いてみました。毎年自己資本収益率と融資返済後の自己資本比率を見直して、自己資本からのCFなのか、他人資本からのCFなのかを見極めて支出するべき、といった内容だったと思います。私の場合は、得たCFは新規物件取得費か繰り上げ返済費とするつもりなので、そこまで厳密に分けて運用するつもりはありません。
大家業を始めるにあたって物件購入したのが、3年前2018年の秋でした。実際に家賃収入を得始めてからは、まだ18カ月プラスアルファの駆け出しです。ずっと不動産業界にはいましたが、大家業を本業にしたいと思って、会社を退職しました。まだまだ創業・拡大期であり、給与所得をゼロにすることにためらいや不安がなかった、とはいいません。でも、一定の金融資産があれば、それほど分の悪いチャレンジではないと判断して、今に至ります。
新型コロナもワクチンによって、収束に向かいそうです。新しい生活様式と従来当たり前だったことの狭間で、実際の生活が収束後どのようになっていくのか。そして、自分はなにをしてどう生きたいのか。そんなことに思いをはせるのでした。